2015年1月18日日曜日

ゲンガーやファイアロー対策に:メガライボルト育成論。

1 はじめに


こんにちは、ととです。

今回はライボルトの考察をしていきたいと思います。


私が2100に到達できた2回のシーズン、そしてシーズン7でもレート2000に連れて行ってくれた私の相棒枠。

参照:
ととのレートパーティ変遷。
「爆速!シングルバトル!」使用パーティ紹介。
【シングルレート】ライボモジャンボパーティ紹介【シーズン6】
【最高17位】レート2000達成ライボルト軸パーティ紹介【シーズン7】
【最高2149】レート2100達成 ライボルト軸 無効化サイクル『雷神戦型』パーティ構築【最高13位】

といっても私の使ってるライボルトは超ふつうのライボルトなので、どちらかと言うと
「ライボルトのこういう部分が強い」
「こういう風な使い方すると使いやすかった」
って感じの記事になると思います。

ではでは始めていきましょう。



2 型紹介。


私が使っていたライボルトの型紹介。




あ、この前コメント欄で要望があったので実数値も表記してみました!
実数値あったほうがわかりやすいようなら今後は実数値も併記していきたいと思います!

CSぶっぱ残りD
Dはダウンロード対策で振ってあります。
うっわ、普通。
何を語るまでもありませんよね。

ただ「ガブのじしん耐え調整」だとか「最速ガブ抜き調整」だとかを施す場合が割とあるかと思いますが、私はその調整はしていません。
その理由が以下です。


2−1 ガブリアスのじしん耐え調整を避けるわけ


ガブリアスの威嚇込みじしん耐え調整としてはHP108/防御24振りが一般的ですかね。

さて、ガブリアスに対面から耐久調整したライボルトが勝つためには次のことを満たさなければいけません。
1 相手が火力補強アイテムをもっていないこと(いのちのたま、こだわりハチマキ)
2 相手がスカーフをもっていないこと
3 相手ががんせきふうじをもっていないこと

さて、これを踏まえてガブリアスのPGLデータを見てみましょう。


こだわりハチマキ、こだわりスカーフ、いのちのたまを合計すると34.3%


そしてがんせきふうじの搭載率は52%もあります。

基本的にこだわりハチマキ、スカーフの場合はエッジやら雪崩やらになることが多いですよね。
仮にいのちのたま持ちガブリアスが全員がんせきふうじを採用しているとしても、こだわりハチマキ16.5%+こだわりスカーフ16%+がんせきふうじ52.5%=85%。
つまり耐久調整をしてもライボルトが対面から勝つことができないガブリアスが8割強いるわけです。

まあがんせきふうじに関しては撃たれてから引けば勝てるじゃん!ってこともあるのでそれを除くとしても、鉢巻スカーフ珠持ちの34.3%のガブリアスには勝てません。
きあいだま外しより高い確率。

そして当たり前ですがCを削ることでいろんな弊害が出てきます。
例えばH252マリルリ、H4振りメガリザードンY。



C全振りならどちらも50%の乱1で10まんボルトで倒すことができるのに、上記の耐久振りにすることで超低乱1まで突破率が落ちてしまいます。

もちろん耐久調整振りが優位な場合もあることもありますが、ただ調整の仮想敵であるガブリアスに34.3%は急所にでも当てない限り勝てず、さらに52%のガブリアスには一度後ろに引かなければいかないような調整を、他のポケモンへの突破率を犠牲にしてまでする必要があるのか…と考えると、私個人としては必要ないという結論になりました。

わざわざ苦手な相手に突っ張るよりは、強い相手に強くするほうが優先という判断です。


2ー2 Sを最速振りなわけ


すばやさ調整に関してはいろんな意見があると思いますが、私は最速で使っています。

仮にすばやさ調整をするとしたらメガ前最速ガブ抜き(236振り)になると思います。

それ以下にするなら守る必須になってくるかと思いますが、でもメガ後でせめてメガゲンガーは抜きたいので、どちらにせよそこまでS振るならガブ抜きまで振った方が良い気がします。
ひかえめにしてリザードンなんかを確定で倒したい場合は選択肢に入るのかな、どうかな。

さて、メガ前最速ガブ抜きに調整することで同速以下になってしまうのは以下のポケモン。

ライボルト
ギャロップ
エレブー
ミミロップ
メガカイロス
コジョンド
ゾロアーク
ムウマージ
メガサメハダー
マフォクシー
ニャオニクス
エモンガ

赤字のポケモンがそこそこレートでもみるポケモンです。
この「ライボルト・ミミロップ・メガカイロス・ニャオニクス」に先手をとるためにSに16努力値を振るか、あるいはこの4体に抜かれてもいいから努力値の16をHなりDなりにまわすべきなのか、ということが争点になるでしょう。

では耐久に16振ったとき、どのくらい耐久が向上するのでしょう。

ライボルトでめざ氷個体にする場合、Bは偶数ですから、Bの努力値は8nになります。
したがって16でしたらHに4、Bに8振るのが物理方面としては最硬です。

そこで試しにHBともに無振りの場合と、Hに4、Bに8振った場合の被ダメージを比較してみましょう。

両方の個体に威嚇補正こみの陽気ガブのじしんを使ってみます。

耐久無振りの場合、68.8%の乱1

耐久に振った場合、62.5%の乱1



これくらいの耐久差になります。

この耐久の向上と、ライボルトやミミロップ、メガカイロスなどを抜けなくなるのとどちらがよいのか。

それを考えたとき、私は同速のライボルト・ミミロップに50%の勝負に持ち込める方をとりました。
特にミミロップやライボルトは2回上をとれれば勝てるけれど、逆にとられたら技外しを除いて100%負ける相手ですしね。


2ー3 とくせいについて


ライボルトの通常特性にはひらいしんとせいでんきがあります。

基本的にはひらいしんで採用することが多いでしょうし、実際わたしもひらいしんで採用しています。

ひらいしんがあると電気相手のあとだしが安定するところがメリットです。
「半減だからいらないのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、無効と半減って結構大きな違いです。

特に電気技に関しては「電気を無効にすることでボルトチェンジを許さない」ところが非常に大きい。
半減だとダメージはさほどではないものの、相手に交代されて不利対面を作られてしまいます。

また地味に大きいのがひらいしんの火力アップ能力。
もちろんロトムやボルトロスをキャッチしても大きいんですが、一番大きいのは対サンダー。
H252サンダーにメガライボルトの10まんボルトが低乱2なので、どくばねで粘られて負けちゃうんですよね、サンダー。


それがひらいしんで1段階あげられると、余裕で突破することができるようになります。
ほうでんやボルトチェンジのタイミングもそこそこ読みやすいので、結構大きいです。

じゃあせいでんきは全くなしなのか、というとそうでもありません。
せいでんき本来の効果を活かすという意味ではなく、ひらいしんの欠点を重くみる場合にはせいでんきはありです。
具体的にはトレース相手、つまりサーナイトとポリゴン2ですね。



メガシンカタイミングは相手がポケモンを交代したあとなので、つまりメガする前のライボルトにサーナイト・ポリゴン2を出されると有効打である10まんボルトが入らないばかりかボルトチェンジで逃げることもできなくなります。
そのため1度引かざるを得なくなり、結果として高火力ハイボを受けたりどくどくやでんじはと言った補助技を裏が受けざるを得なくなります。

とくせいせいでんきにすればトレースされても問題なくボルトチェンジも10まんも使えるため、ひらいしんよりは安定して相手することができます。

実際、シーズン2の序盤にライボルトゴチルゼルで組んでいた時にはライボルトはせいでんきの個体を採用していました(参照:ととのパーティ変遷 シーズン2 パート2
パーティとして「ライボルトが弱い高耐久のポリゴン2・フシギバナ・クレセリアあたりをライボルトのボルトチェンジからキャッチしよう」がコンセプトだったので、「ポリゴン2相手にボルトチェンジを通す」ことを重要視した結果の採用ですね。

汎用性ではひらいしんが上ですが、ひらいしん一択ではなく、パーティ単位で考えた上でならせいでんきの採用もありかと思います。


3 ライボルトの長所・強み


ここからは私が使っていて思うライボルトの強みを羅列していきたいと思います。
いくつかあるので個別に。

3−1 高速威嚇ボルトチェンジ


3−1−1 ボルトチェンジの強さ


まずここを話すには「ボルトチェンジ」という技の強さから話していきたいと思います。


威力70の特殊電気技。
特に注目すべき点は「攻撃後、手持ちのポケモンと入れ替わる」という効果の部分です。
ようは「手持ちのポケモンと交換できる」効果ということですね。

ただし通常自分が交換する場合と、ボルトチェンジをして交換する場合では、大きく異なる点が2点あります。

①相手にダメージが入る


通常自分が「交代」する際には相手にダメージを入れることができません。
ことHPを減らしあって対戦するこのゲームにおいて、この「一度ダメージをいれられる機会を失う」ことは大きなデメリットです。

このことについては「サイクル戦における交代しないことの重要性」という記事の中で少し詳しく書いているので、そちらを参照してください。

しかしボルトチェンジによる交代は相手にダメージを与えつつ交代することができます。
つまり交代における「ダメージを与えない」という欠点を克服しているのです。

もちろん通常の攻撃のダメージよりは火力は低いですが、C種族値135から入るタイプ一致70技はそこそこ大きいダメージが入ります。
このダメージがはいるかはいらないかは大きな違い。

また特に「目の前の相手はライボルトでは勝てないが、ダスキやがんじょうを潰しておきたい」という場合は有用です。
普通の交代なら相手に襷や頑丈を残してしまうことになりますが、ボルトチェンジを用いた交代なら襷や頑丈を潰しつつ、なおかつ控えのポケモンと交代することができるからです。


②相手の行動を見てから交代できる


ボルトチェンジの交代の利点、その2。

通常の交代の場合、相手の行動を予測してから交代しなければいけません。
交代するのか、そのまま攻撃してくるのか。
それによってこちらも交代するポケモンが違ってきますよね。
それを読み外すとせっかく交代したのにさらに不利な状況に陥った、なんてこともなりかねません。
交代するのには多少のリスクが伴います。

ボルトチェンジによる交代はそのリスクを軽減します。
具体的にいえば技が発動してから自分の交代に入るので、相手が交代かしたかどうかを確認してから自分の交代先を決定することができます。
ここらへんはヌケニンにバトンタッチを搭載するのと同じ感覚。

ボルトチェンジを使う限り、「相手が攻撃してくるならこっちに交代して、相手が交代してくるならこっちに交代」…のような読みのリスクを犯すことなく、交代先を決定することができます。

つまりボルトチェンジは
攻撃と交代を同時に行える」
「相手の行動をみてから交代できる」
という2点から非常に優秀なわざといえます。


3−1−2 いかくボルトチェンジ


そしてボルトチェンジをさらに優秀にするのがメガライボルトのとくせい「いかく」です。


いかくは「すなおこし」などと同じく場にでた瞬間発動するタイプのとくせいです。
相手のAを1段階下げる、つまり発動したら相手のAを2/3に減らすことができます。

これだけでも優秀なとくせいですが、これとボルトチェンジをあわせることで「相手の攻撃を下げつつ、ダメージをいれつつ、さらに有利対面を作る」ことができるようになります。

つまり交代先のポケモンの負担を減らしつつ交代することができるのです。

具体的例をあげましょう。
例えば相手がいじっぱりガルーラ、交代先がバルジーナだった場合。


①普通に交代した場合。

ボルトチェンジを使わず交代すると、相手の攻撃をそのままバルジーナが受けることになります。
その際、例えばすてみタックルを使用されていたとすると、バルジーナが防御特化だとしても最低51%のダメージが入ります。
つまり次のすてみタックルでバルジーナは確定で倒されてしまいます。
またバルジーナがゴツゴツメットをもっていても相手の体力は1/3ーすてみ反動分で若干残るため、相手のガルーラはさらに1回以上行動することができます。

②いかくボルチェンで交代した場合。

ではメガライボルトでいかくボルトチェンジを使った場合にはどうなるか。
威嚇がはいった上での交代になるので、相手の攻撃を1段階下げてからバルジーナが攻撃を受けることになります。
1段階Aが下がったガルーラのすてみタックルのダメージは最大乱数でも39.9%。
つまり交代からバルジーナがガルーラのすてみタックルを2回耐えることができるようになるのです。
またメガライボルトのボルトチェンジがH252ガルーラに3割程度のダメージがはいります(28.7%~34.4%)
そのため乱数によってはボルトチェンジ+ゴツゴツメット×4でメガガルーラを突破することができるようになるため、非常に突破しやすくなります。

つまり相手を突破という点から見ても、また後続の負担を減らすという意味でみても、いかくボルトチェンジは優秀だといえます。

このいかくボルトチェンジやとんぼがえりができるのはレントラーやランドロスがいますね。


3−1−3 S135族からのボルトチェンジ


そしてレントラーやランドロスと決定的に違うのがこのSの値です。
ひとことでまとめれば「ほとんどの相手に先手でボルトチェンジを仕掛けることができる」という点です。


この画像は私がシーズン7でとった50位までのKP表です。
さて、このうちスカーフ等のアイテムを考慮しなかった場合、メガライボルトを抜くことができるポケモンは何体いるでしょうか。


お分かりかとは思いますが、KP36位メガミミロップが同速なだけで、他の上位KPの全員に上から攻撃することが可能です。

つまり地面タイプとメガミミロップ以外の全員に対して先手でいかくボルトチェンジをしかけることができ、そして相手の攻撃は有利なポケモンに交代して受けることができるのです。

この強みはギルガルドをイメージしてもらえば似てるかもしれませんね。
ギルガルドはあいての攻撃はシールドフォルムで受け、攻撃するときはブレードフォルムで行います。



メガライボルトの場合、攻撃するときはメガライボルトで、攻撃を受けるのは他の控えポケモンになります。
しかも攻撃をうける際には相手のAは1段階下がっているうえ、相手の攻撃に合わせて控えのポケモンに交代できるため、多くの場合は有利対面で相手の攻撃を受けることができます。



つまり2体分の枠を必要とすること、また相手がじめんタイプだったら使えないという制約があるものの、防御面に関しては強化版ギルガルドのような立ち回りをすることができるのです。

これが弱いわけがない。
相手がボルトチェンジを無効にしない限り、特に物理攻撃に対してはめっぽう強いラインになります。

またこれは攻撃だけじゃなく、補助技何かにも有効です。

例えばキノガッサとライボルト対面なら、ボルトチェンジして裏のぼうじん・くさタイプに交代することでキノコのほうしを無効にしつつダメージを与えることが可能…みたいな感じ。
実際キノガッサだった場合、ボルトチェンジをして裏のバルジーナに交代することで「キノガッサの襷を潰す+威嚇をいれる+バルジーナのぼうじんでキノコのほうしを無効にする+有利対面を作る」と一気に状況を有利にすることができます。

現実にはスカーフもちがいて先手でボルトチェンジが使えなかったり、ランターンやトレースサーナイト、ポリゴン2がいたりと常にボルトチェンジが使えるわけではありません。
しかしそれを考慮しても、この高速威嚇ボルトチェンジはライボルトだけがもつ非常に優秀な個性ということができるでしょう。


3−2 広い攻撃範囲


電気タイプの中でも広い攻撃範囲をもつことが、ライボルトの優秀な点な1つです。

具体的には電気技+めざ氷+炎技の範囲が非常に広い。
この電気+めざ氷+炎技の範囲で弱点がつける相手を赤色、電気技と炎技で等倍がつける相手を橙色で示しました(めざ氷は弱点をついてようやく威力が出る技なので等倍は考慮せず)。

リザードンはXならオレンジですね。

あったかそうな感じになりました!
KP上位50位までのうち、ロトム火とラグラージ以外の全員に等倍以上がとれて、また半分以上の28体に抜群をとることができます。

ただ単に電気+氷+炎の範囲を使える、というだけならエレキブルやシビルドン、レントラー、やきつくすボルトロスなんかもいますがライボルトはそこに早さが加わります。
KP上位50体のうち、スカーフを考慮しないとミミロップ以外の全員に先手がとれる。
つまりレートで多く使われるほとんどの相手を上から等倍以上の攻撃で攻撃することができるわけです。

そして攻撃が等倍で倒しきれない相手だったとしても、相手を弱体化しつつボルトチェンジでダメージを与えながら裏に逃げることができる。

1, だいたいの場合上から等倍で攻撃することができる
2, 不利でも威嚇+ボルトチェンジで逃げることができる

ほとんどの相手に対して、上記の2つ選択肢がとれれば不利にはなりません。
ボルトチェンジで相手のサイクルを乱しつつ、また交代するときの裏のポケモンの負荷を減らすことができます。

この
「等倍範囲が広い」
「ほとんどの相手に上から攻撃できる」
「苦手でも電気無効以外相手なら威嚇ボルトチェンジで逃げれる」
という3点から、先発で出すポケモンとして非常に優秀なのです。


3−3 はやさとひろさとスイープ役


3−3−1 はやい=攻撃防御アップ理論


ここまで散々書いてきましたが、S135族というのはライボルトにとっての大きな強さといえるでしょう。
前述のとおり、ほとんどの相手を上から攻撃することができます。

ところで、相手を上から攻撃するメリットは大きくわけて以下の2つがあると考えています。
1 「攻撃能力の増強」
2 「被ダメージの減少」

攻撃能力の話からしてきましょう。

相手に与えるダメージを増やすためにはどうすればいいでしょう。
この方法には「ダメージそのものを大きくすること」「攻撃回数を増やすこと」の2つがあると思います。

そしてはやさ、つまり相手より先に攻撃することができる場合、後者の「攻撃回数を増やす」という面で攻撃能力を向上させてくれるのです。

「自分の攻撃→相手の攻撃→自分の攻撃→相手の攻撃…」という順番の場合と、「相手の攻撃→自分の攻撃→相手の攻撃→自分の攻撃…」という順番の場合、同じ耐久同じ攻撃能力だとすると前者の方が与ダメージを増やしやすいですよね。

例えばライボルトVSゲンガーを考えてみます。

まずライボルトが先手で攻撃できる場合。
ライボルトの10まんボルトで無振りゲンガーは確2。
したがって攻撃順としては「ライボルトの攻撃→ゲンガーの攻撃→ライボルトの攻撃(ゲンガー撃破)」となるわけです。


このときライボルトが相手に与えたダメージは10まんボルト×2回分
ゲンガーが相手に与えたダメージはシャドーボールなりヘドロばくだんなりの攻撃1回分になります。

これがゲンガーがスカーフなんかをもっており、ライボルトが後攻だったらどうでしょう。
おくびょうゲンガーのC252シャドーボールでライボルトは確2です。
したがって攻撃順としては「ゲンガーの攻撃→ライボルトの攻撃→ゲンガーの攻撃(ライボルト撃破)」となるわけです。



この場合の与ダメージはどうでしょう。
ライボルトは10まんボルト1回分のダメージ、ゲンガーはシャドーボール2回分のダメージを相手に与えたことになります。

つまり先手をとることによって相手に与えるダメージが倍に、後攻になることで半分になっています。

そしてもう1つ、攻撃回数を増やすことで「急所」「追加効果」をひきやすくなります。
急所は1/16の確率でダメージが1.5倍になるものなため、攻撃回数を2倍にすれば発動確率も2倍に、3倍にすれば3倍になります。

追加効果も同じ。
攻撃すればするほど追加効果をひきやすくなります。
ライボルトで考えるなら「かえんほうしゃ」ですかね。
かえんほうしゃは一定の確率でやけどを付与する追加効果があるので、もし追加効果を発動すれば相手に与えるダメージを増やすことができます。

したがって「ダメージを与える回数を増やす」「追加効果・急所をひきやすくなる」という2点においてはやさは攻撃能力を向上してくれます。

じゃあ防御能力に関してはどうなの…というと、さっきの攻撃能力と逆です。
つまり「被攻撃回数が減ることで被ダメージが減る」「追加効果・急所をひきにくくできるため結果的にダメージが減る」の2つ。

つまり「攻撃能力」「防御能力」両面において相手より早く行動することは意味があります。
そしてくどいようですが、ライボルトは多くの相手よりはやく行動できるのです。
火力も耐久もとても高い、というポケモンではありませんが、そのはやさで種族値以上の攻撃能力、そして防御能力発揮してくれるでしょう。


3−3−2 先手とスイープ役


そしてライボルトのもう1つの役割として、掃討役にも適正があることがわかります。
掃討役、つまり削った相手を最後に全抜きする役です。

この役の適正がある理由として
1「多くの相手より先に攻撃できる」
2「ファイアローのブレイブバードを半減することができる」
3「攻撃範囲が広いので、既に削った相手なら十分削りきれる」
4「威嚇と先手ボルトチェンジをすることができるので、耐久に振らないポケモンにしては生き残りやすい」
…といった理由があげられます。


1「多くの相手より先に攻撃できる」


いわずもがな、相手より先手で攻撃することで途中でやられにくくなります。
はやさ、相手より先に攻撃できるという点に関しては超優秀です。
ただし火力という点では若干不安が残る能力なので、事前にサイクルを回して相手の体力を削っておく必要があります。


2「ファイアローのブレイブバードを半減することができる」



掃討役を考えるとき重要なのがファイアローですよね。
どんなにSが高くても、ファイアローは優先度+1の高威力技が使えるので飛行技に耐性がないとつぶされやすい。
その点、電気タイプで飛行技半減+威嚇があり、HDに厚く振っていたりはねやすめ状態でもない限り1撃でもっていけるライボルトはファイアローにつよいということができるでしょう。


3「攻撃範囲が広いので、既に削った相手なら十分削りきれる」


攻撃範囲が広いことは先ほど既に記述しましたね。
それに加えてC135というかなり高いCから撃ち分けすることができるので、多少相手を削ってあれば先手で攻撃できることもあって削り切ることができます。

ただしポリゴン2やらラッキーやらのほんとに高耐久のにはヨワイので、そこは事前に考えておく必要があります。


4「威嚇と先手ボルトチェンジをすることができるので、耐久に振らないポケモンにしては生き残りやすい」


威嚇ボルトチェンジで裏のポケモンの負担をしつつ交代できる、というのは先ほど記述したところですが、ライボルトに絞ってみてもボルトチェンジを無事にできているなら無傷で交代できていることがわかります(ねこだましなんかを使われている場合は別)

そのため威嚇もあることもあり意外と最後まで生き残りやすい。
この「最後まで生き残る」ってのはわりと重要で、あたりまえですが全抜きする場面でひんしになってたら全抜きもなにもありませんからね!


以上4点からライボルトはスイープ役としてかなり優秀だといえると思います。

ただ火力という点でみると不安が残るので、事前に相手を削っておくのは必須。
そのためにもサイクルぐるぐるして相手を削る戦術がライボルト入りでいくなら重要なのかな、とおもいます。

あと私がオーバーヒートでなくかえんほうしゃを使っている理由の1つがこのスイープ役にも役割を持たせている、というところにあります。
オーバーヒートは火力は高いですが使ったあとのCダウンがあり、最後に抜く役を任せるのだと不安定なわざになってしまいます。
エルフーンにみがわり持たれてるとそれだけで辛くなるしね。

どうしてもオーバーヒートを採用しないと倒せない相手がいるとか、あるいは別にスイープ役は別のに任せてるみたいなことがあるならオーバーヒートでもよいと思います。

先手で安定し、最後でも安定する。
使っていてとても使いやすいポケモンだと思います。
               


4 主な有利なポケモン


ここまでライボルトの何が強いんやって話をしてきましたが、ここではライボルトが具体的に有利なポケモンを羅列していきたいと思います。
単体として考えるなら、KP50位くらいまでなら以下のリストのようなポケモンに強いでしょう。

◆勝てる
ゲンガー
ゲッコウガ
ナットレイ
ハッサム
ルカリオ
スイクン
マリルリ
ヤドラン
ボルトロス
ジバコイル
エルフーン
エアームド
トゲキッス

◆ボルトチェンジ+次サイクルの攻撃で倒せる
カイリュー
キノガッサ

◆場合によっては勝てる
ガブリアス


ただちょこちょこ書いているように、ライボルトは他のポケモンとセットで使って輝くポケモンです。
後続によって有利になる相手が結構違ってくるので、そこは考えていく必要があります。

さて上のリストのポケモンのいくつかについて、簡単なメモをつけて以下にまとめました。

VSゲンガー




メガゲンガーのヘドロばくだんがD4振りライボルトに77.2%~91.7%の確定2発なのに対し、メガライボルトの10まんボルトはH252振りメガゲンガーに50.2%~59.2%の確定2発のダメージ。
そしてメガライボルトはメガゲンガーを上から攻撃できるので、こご風持ちでない限り対面からならメガゲンガーには勝つことができます。


VSゲッコウガ




ゲッコウガの攻撃はメガネでもない限りライボルトには確2、珠ドロポンで低乱数1発(12.5%)。
対してメガ進化すれば上から叩けるため、対面からなら基本的に倒すことができます。

一回めざ地ゲッコウガとかにあってボコボコにされたけど、そうそういないでしょう。
た、たぶん…。


VSガブリアス



わたしの振り方だとめざ氷がH4振りガブに中乱数1発な上襷もちやスカーフもちなため基本はつっぱれない。
ただ逆に言えば少しでも削ればめざ氷圏内にできるので、ステロでもゴツメでもいいのでダメージを与えればAD鉢巻やスカーフでない限りは上から縛ることができます。


VSキノガッサ



威嚇ボルトチェンジで襷と攻撃を削いだ上、裏のほうし無効ポケモンに交代できます。
次サイクルのめざ氷や炎技で対処可能。
またS−1のメガライボルトでも最速ガッサを抜けるので、がんせきふうじのタイミングで出しても上からガッサを突破することができます。


VSファイアロー



ファイアローを抜くSから10まんボルトが可能な点
ブレイブバードを半減で受けれる点
威嚇でAを削げること
また威嚇鉢巻フレアドライブはH無振りでも確定耐えするところ
あたりから非常につよい。

無理やりあとだしすることもできなくはない。
ただどくややけど状態になっていて相手がはねやすめをもっていると粘られるので注意。


VSメガボーマンダ


ライボルトのめざ氷で中乱数1発(43.8%)
メガボーマンダのじしんは威嚇込みで確定耐え。

そしてメガボーマンダの上から攻撃できるため、基本的に有利。
仮にH振りだったとしても先手威嚇ボルトチェンジでAを下げつつ次のめざ氷確定圏内にいれられます。
A1段階下がっても攻撃力は脅威ですが、物理受けなら受けられる範囲に収まるはず。


VSスイクン



スイクンがH252振りとして10まんボルトが67.6%~81.1%の確定2発。
チョッキでも中乱数2発なので、基本的にスイクンにはつよい。

ただこいつミラーコートなるものもっているので、あんまり考えずにばんばん撃ってると突如ミラコで反撃されるので注意。



VSメガルカリオ





進化前同士、メガ同士ならどちらもライボルトの方がSは上。
メガルカリオのはどうだん、A1段階インファイトはH無振りメガライボルトで確定2発。
そしてかえんほうしゃで確1がとれるので、基本的につよいといえるでしょう。

きあいだま?知らない技ですね?

ちなみにカバルカの場合で相手がカバルドン、こちらがライボルトで対面した場合、カバルドンはまず初手でじしんを撃ってこないので初手威嚇めざ氷で安定します。
ここでメガ進化しておけば、メガルカリオを上から縛ることができるように。
仮にじしん撃たれても威嚇込みなら耐えるし。

ただカバルカとわかっていてライボルトを初手に出すよりは、他のポケモン初手にしたほうがいいかとは思いますが…。


VSカイリュー




最速カイリューの上から攻撃して、威嚇ボルトチェンジ+マルスケつぶし+物理受けへの交代が同時にできます。
マルチスケイル込ボルトチェンジ+めざ氷でカイリューは突破可能。

また相手がいじっぱり、つまり準速だった場合は1舞してもメガライボルトを抜けません。
これはバシャーモの場合も同じですね。
Sに補正をかけないバシャーモの場合、たとえ一回加速されてもメガライボルトで威嚇ボルトチェンジをしかけることができます。


VSハッサム





主武装のバレットパンチを威嚇+鋼半減で受けられること、はたきおとすを威力65でうけれること、また炎技があるため非常に安定して相手できます。
あとだしも可能ですが、とんぼがえりをもっているのだと不利なのであとだしするときは慎重に。


VSリザードン



XでもYでもボルトチェンジが安定します。

Yなら基本相手は交代しますし、Xならりゅうまい(鬼火型ならニトチャ)なので威嚇をまきつつ電気技で攻撃できるボルトチェンジで問題ありません。
またボルトチェンジを使えば相手がXかYなのかを判断してから裏に交代できるため、Yだと予想したらXだった…みたいな事故がなくなります。

威嚇をいれたリザードンXなら物理受けで受かりますし、仮にリザードンYでつっぱられても次サイクルのライボルトで確実に倒すことができますしね。


VSメガガルーラ



先手威嚇ボルトチェンジで後続につなぐことで、比較的安定して後ろのポケモンがガルーラの攻撃を受けることができるようになります。
後続がグロウパンチを食らっても壊滅しないように。
できれば後ろはライボルトの弱点かつ非接触のじしんを半減以下にするポケモンのほうがよいでしょう。


こんな感じかな!

主な例をあげましたが、控えも含めて考えるとすると先手をとれて電気を無効にされない物理アタッカーなら一部の例外を除いてだいたい有利に立ち回れると考えていいでしょう(例外:キリキザンなど)
特殊でも低耐久のアタッカーに対しては結構勝てます。


5 結び


以上でライボルトの紹介、おわり!

いやぁめっちゃ長いね!()

ライボルト、確かに単体のスペックとしては他のメガに比べるとちょっと劣るんですよね。
リザードンやマンダみたいな火力もないし。
メガゲンガーやガルーラみたいに超強力なとくせいがあるわけでもなし。

しかし単体として力が及ばないとしても、威嚇ボルトチェンジと合わせて裏のポケモンを力を合わせることで、他のメガシンカに匹敵する力を発揮することができるのです。

デスノートの名言を思い出す感じ。

メロとニアと同じですよ!

なのでライボルトを使うときは、ライボルト以上に後ろの控えポケモンに気を配る必要があると思っています。
ライボギャラみたいな並びもありますが、控えに何がいるのかによって本当に有利不利がかわってきます。

ただその分他の控えポケモンと噛み合ったときの強さは一級品!
ぜひぜひライボルト、使ってみてください!

〈書いた人のtwitter〉

9 件のコメント:

  1. いつもブログ見てます!
    メガライボルトへの愛がひしひしと伝わってきました(笑)
    メガシンカの中でもスペックが抑え目なメガライボルトですが、と徒さんのブログ見て育ててみようと思いました!

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    返信
    1. 返信ありがとうございます!
      なにせ相棒枠なので笑

      ぜひぜひ使ってみてください!
      安定感あって使いやすいと思います!

      削除
  2. はじめまして!
    ブログ拝見させて頂きました._.
    最近はじめたばかりの初心者なんですが、とても詳しくかいてあって参考になりました!
    プレイヤースキルを高めるようなポケモンや道具があったら是非紹介していただきたいです。

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    1. コメントありがとうございます!

      ご質問の意味は「使っていてスキルがあがるポケモンや道具」って理解でよかったですかね?

      個人的な感想ですが、読みが必要になってくるポケモンを使っていくと、自身の読みレベルをあげてくれるような気はします。

      具体例をあげるならギルガルド。
      キングシールドは強力な技ですが、安易に行動していると相手の積むスキを許すことになってしまいます。
      その点、相手の行動を読みつつ時にブレードフォルムのまま攻撃する必要が出てくることも。


      ギルガルドはあくまで例ですが、ギルガルドじゃなくても「どういう時にどう行動するのか」ということを考えつつ1戦1戦考え、かつ反省していくことで自身のスキルを高めてくれると思います。

      始めたばかりだと何がなんだかわからないと思いますが、考えつつ経験増やしていけばきっと強くなれるはずです!

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  3. 私もメガライボルト使っていますが
    メガライボルトの良い所を最高に書いてある素晴らしい記事でした
    メガライボルトは本当強いです

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    1. コメントありがとうございます!
      おお、同志ですね。
      メガライボルト、目立たないけどとっても強いですよね!
      もっと強さが知られると嬉しいです。。。

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  4. ととさんのブログ見て使いましたけど・・・メガライボつよいっす(^O^)

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    1. ありがとうございます!
      ライボルト強いですよね!
      ぜひもっともっと流行って欲しいです。。。!

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    2. 環境にめっちゃ刺さってて、色んなポケモンを見れますし威嚇もあるので物理アタッカーに無理やり後出しして上から殴るなど・・・ほんと最高っす(^ω^)

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