2015年1月10日土曜日

サイクル戦における「交代しないこと」の重要性。

1 はじめに


こんにちは、ととです。

ORASが発売してからしばらくたちましたね。

わたしも「ORASから対戦始めました!」というようなプロフィールの人に最近多くフォローされるようになり、ちょこっと嬉しく思っていたり。


さて、そういった対人戦をした回数がまだ少ない人たちの発言をみていると、実際対戦をしてみて「こんなに対戦の時って交代するものなの!?」って感想をもつ人もいるようです。

ストーリーのバトルでは相手は交代してこないし、レベル差があるからゴリ押しできるし…でそんなに交代なんてしてこないですもんね。
NPCも一部の相手は交代を仕掛けてきますが、対人戦とNPC戦での一番大きな違うはこの「交代」という部分にあることは間違いないでしょう。

お互いレベル差がなく、また相手も考える人間。
また相手も自分も強いポケモンを使うことが多い。
だからこそ有利対面を作ったりあるいは不利対面から逃げることのできる「交代」という行動をちゃんとできるかどうかは、対戦の結果に大きな差を産みます。
つまり対人のポケモン対戦において「交代」という行動は非常に重要な意味をもつものです。

ただし交代にはメリットもあれば、もちろんデメリットもあります。
いいことばかりの選択肢なんでそうそうありませんよね。
いくらサイクル戦パーティーを使ってたとしても、ただ交代してればいいってもんじゃないはず。

今回は個人的な「サイクル戦における交代とはなんぞや」ということを簡単にまとめていきたいと思います。短め。




2 そもそも交代ってなんだろう


そもそも「交代」とはどのような行為をいうのでしょうか。

交代といっても2種類ありますよね。

・ポケモンがひんしになった時に控えのポケモンに交代すること


場に出ているポケモンがひんしになることが前提。


・場にいるポケモンを控えのポケモンに交代すること


まだひんしになってないけど控えと交代するあれですね。


上記2つの交代があります。

一般的には前者を「死に出し」、後者を「あとだし」と呼んでますよね。

基本的にサイクル戦においてより重要視される「有利対面を作る交代」というのは、基本的には後者の「あとだし」と呼ばれる交代のことです。

では「あとだし」とは具体的にどういうことを行っているんでしょうか。

自分側の視点と相手側の視点になって考えてみます。

自分側が行うことは「自分の場に出ているポケモンを控えのポケモンに交代すること」ですよね。
その際、ボルトチェンジやとんぼがえり、すてゼリフといった例外を除いて自分のポケモンは技を選択することはできません。
また場に出ただけで発動するいかくやすなおこしや条件をみたせば自動発動するてつのとげなんかを除いて、ポケモンを入れ替える以外の状況の変化は起きません。

逆にいえば攻撃しながら交代できるボルトチェンジなんかは非常に優秀な技ともいえます。


ではそのとき相手側からみるとどうでしょうか。
相手は「相手も交代を選んでいない限りは、相手は技を選択し使用して」きます。
そしてその技の使用に関してタイプ相性やとくせいで無効にできない限り、自分がポケモンを交代したからといって相手の技を自体をキャンセルすることはできません。

つまり後出しするとは
「自分は技を使用しない代わりに、自分のポケモンを控えのポケモンにいれかえる。相手は交代を選ばない限り技を使用し、またその技はキャンセルされない。」
ということになります。

そして個人的に交代の一番のデメリットだと思っている点がこの「技を使用しない代わりに」の部分なのです。


3 対戦における勝利条件と技使用回数


ではどうして「技を選択しないこと」がデメリットなのでしょう。

ポケモン対戦における勝利条件は基本「相手のHPを減らして倒し、相手のポケモンの数を0にすること」です。
そして相手のHPを減らすにはゴツゴツメットなどの例外を除けば攻撃技にしろ補助技にしろ「技を使用する」ことが基本になります。

つまり基本的には「技を使う回数が多ければ多いほど勝ちに近づきやすく、逆に技を使う回数が少なければ少ないほど勝ちから遠のきやすい」と考えることができるでしょう。


当たり前ですが1回攻撃した時のダメージ<2回攻撃した時のダメージです。


さて、先ほどあとだしは
「自分は技を使用しない代わりに、自分のポケモンを控えのポケモンにいれかえる。相手は交代を選ばない限り技を使用し、またその技はキャンセルされない。」
ことと言える、と書きました。

これを「今の技の使用回数」という点から見ると、
「自分は技の使用回数を1回減らしているのに、相手は技を使用している」
状態です。

つまり技の使用する機会を1回犠牲にし、かつ相手は自由に1回技を使用しているわけです。
これは先程の「技の使用回数が勝ち負けに強く結びついている」という考えかたからすると、交代それ自体が負けに近づいている行動である一面があることがわかります。
そして交代をメリットにするためには、その「負けに近づいている」デメリットを覆い返すようなリターンが必要になるのです。

またポケモンという対戦ゲームは、「1回攻撃をした場合のダメージの10倍」と「10回攻撃したときのダメージ」では後者の方が大きい場合が多々あります。
それの原因が「急所」システムの存在と追加効果ですね。
急所は確定急所技と定数ダメージ技以外に等しく1/16、また追加効果もほとんどの場合いくらかの確率で付与されたり発揮されたりします。

たとえばヘドロばくだんなら2回うてば追加効果が発動する可能性はほぼ5割になります((1ー(7/10)^2)*100=51%))
相手がどく状態になれば毎ターン1/8のスリップダメージがはいることになり、火力補強という意味で非常に大きいといえるでしょう。

もちろん追加効果はどくを付与するだけではありません。
相手をやけどにする。
怯ませる。
自分の能力をあげる。
こういった追加効果の多くに同じことがいえるでしょう。

ダメージや追加効果の点からみても、「攻撃回数が多いほどダメージを増やしたり追加効果を引きやすいし、また攻撃被弾回数が減れば減るほどダメージや不利な展開を抑制することができる」といえます。

急所は試合を左右します。


したがって技の使用回数を減らすということは「相手のHPを削る機会が減ること」「急所や追加効果の発動率を低下させていること」の2点からデメリットといえます。
そして技の使用回数を減らすことになる交代という行動も、結果としてデメリットがある行動であることに違いありません。

もちろん技の使用回数を増やす=勝利という単純な図式ではありません。
一撃必殺技やほろびのうたでの突破もありますし、あるいは定数ダメージでHPを削ることに特化した場合は攻撃回数でなく受けることのできる回数が重要になるでしょう(受けループがその例)。
しかしHPを削り合う対戦ゲームである以上、技を使用する回数を減らすというのはそれ相応のリスクであることがわかると思います。

4 対戦における「交代しないこと」の重要性


じゃあ「交代なんてしない方がいいのか」「交代なんて使わないで勝てるのか」というとそれは無理である。

対戦しているとどうしても交代したい場面に立ち会います。

たとえば相手のリザードンを倒せるのはガブリアスだけなのに、今ガブリアスを場に出したままではリザードンを倒す前にガブリアスがやられてしまうとき。
交代したときにはマイナスかもしれませんが、長期的にみてそのポケモンが必要なときは控えにもどして温存しておく必要があります。

また自分の場には火力の低いポケモンがいて、そして相手の場にいるカイリューにりゅうのまいを2回舞わせたら負けてしまうとき。
そのまま居座って起点にされるより、危険でも交換して相手を倒しにいかないといけない場合もあります。

居座ってしまうと負けが確定してしまうのに、それでも居座るのは愚かです。
デメリットを理解していても交代しなければいけない場合は絶対にあります。
そしてまた交代することによってそのデメリットを凌駕するリターンが得られる場合も対戦においてはよくあることです。

そういう意味で対戦において「交代する」ことは重要といえます。
不利対面を有利対面にかえることで、勝ちが開けるときは数多くあるでしょう。
相手の交代を読んでこちらも交代することで、自分の思い通りの展開をしていけることもあります。
交代を駆使することで、時には1回の交代だけで対戦の勝敗を決めてしまうような大きなリターンを得ることができます。

だけどその「交代する」重要性と同時に「基本的に交代はするだけでデメリットがある」こと、つまり「交代しないこと」の重要性についても頭にいれておく必要があるのではないでしょうか。

居座った場合のメリット、交代したときのメリット。
交代したことによるデメリットは、交代したときのメリットを超えるのか。
交代しないことによるデメリットは、交代したことによるデメリットを超えるのか。

交代する際にはしっかりリスクとリターンを考えた上で、それでも交代したほうがいいのかどうかを判断した上で選択していく必要があるでしょう。
そして考えた結果によっては、時に交代しない勇気も必要になる時もあると思います。

そしてそのリスク・リターンをしっかり判断して行動できることで、「交代すること」「交代しないこと」両面において安定した立ち回りができるようになるのではないでしょうか。

5 終わりに


すっげえ短いな今回()

ひとことでまとめれば「交代するときは慎重に」という話題です。

実際自分が調子悪い時って、いっつも無駄に交代しちゃったりするんですよね。

「ここは相手絶対交代するでしょ!ならここは交代読み!」→ぐああああああ
「ここは相手この技使うでしょ!ならここは読んでこっちに交代だ!」→ぐああああああ

みたいなことを何度やってるか!

そういう時はだいたい「読み」がリスクを考えないもの、「願望」になってたりするんですよね。

特にレートの対戦相手はいろいろな相手がいます。
自分ならこう動くって場面でも、相手はそう動かない場面なんて多々ある。

その原因は「相手が実は隠し球をもっていた」だとか、「相手と自分のリスクに対する認識が違ってた」だとか、そもそも「相手がそこまで考えてなかった/自分がそこまで考えに至ってなかった」とかいろいろあると思います。
レート帯によっても行動って全然違ったりしますもんね。

「常に相手が自分と同じ考えで動いてる」と信じて行動すると痛い目にあう。

ただそのとき「もし読みが失敗したらどうなるか、それを踏まえても行動するだけの価値や読みを通す自信があるのか」を心がけていくとレートで闇をみにくいのかな、と思います!

短かったですが今回はこれで終わり。
ではでは。

〈書いた人のtwitter〉

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